ラプラスの魔女を読んで
ネタバレ注意
1年前ぐらいに買ってずっと読んでいなかったラプラスの魔女を昨日読了しました。
個人的に東野圭吾さんは、1番好きで、1番多く読まして頂いている作家さんなので、今回も展開を予想しながらも、大方その期待を良い意味で裏切ってくれることを願いながら読んでいきました。
感想としては、内容はすんなりと入ってきて、途中で止まることは無く、読みやすかったです。
今回の内容は、今までの作品(と言ってもまだ、半分も東野圭吾作品を読んだことが無いので、間違いがあったらごめんなさい🙏)と違って、非現実的な設定の登場人物が事件の鍵を握っている展開で、それがわかった時は、推理小説なのにアリなの?って思ってたんですが、読み終えてみて自分自身、この作品を推理小説って捉えることができませんでした。
人間関係、いやもっと細かく言えば悲しい家族についての物語のような気がしました。ていうか、それですよ、それ!
天才である父親のたった1人のエゴによる家族の崩壊、いやすでに家族自体はもう壊れていた。
その復讐劇をただ予測によってターゲット達を自然災害に巻き込んで完遂しようとする息子:謙人にいつの間にか感情移入してました。ははーん。
謙人が復讐について話したのは、止めて欲しかったのではないかと考えています。
それと作中に出てくるラプラスの悪魔について興味が湧いてきました。
ある時点において作用している全ての力学的・物理的な状態を完全に把握・解析する能力を持つがゆえに、宇宙の全運動(未来を含む)までも確定的に知りえる」という超人間的知性のこと。フランスの数学者、ピエール=シモン・ラプラスによって提唱された。ラプラスの魔物あるいはラプラスの魔とも呼ばれる。 (Wikipedia より)
東野圭吾作品は、物語中に科学知識が出てきて、私自身、科学が好きなわけでは無いのに、いつも知的好奇心がくすぐられるので、とても楽しみにしています。
東野圭吾本人も今までの自分の作品をぶっ壊したら、この作品になったと言っていたので、東野ファンでまだ読んでない人は、かなり新鮮に感じると思うので、ぜひぜひ!